10Bpencilのブログ

鉛筆、雑談、落書き。鉄道系はサブ→https://tenb-pencil.hatenadiary.com/

意外とマイナーチェンジが多いトンボ8900

ども、10Bでござい

 

今回は久しぶりの鉛筆の記事でございます

黄色い箱、オリーブグリーンの軸でお馴染みのトンボ8900

1948年以来、ず~っと黄色い箱・黄緑の軸というデザインをほぼ替えずに販売されています

文房具に詳しくない人でも一度はこの鉛筆を見たことがあるのではないのでしょうか

 

さて、そんな長いこと同じようなデザインで販売されているトンボ8900ですが、実はデザインのマイナーチェンジが何回か行われています

 

僕が所有しているものだけで8種類もあります

(特殊用途、記念品、コラボ商品を除く)

順番は概ね製造年順になっていると思います

並べてみるとビミョーに変わっていることが分かります

せっかくなのでこのビミョーな違いについて書いてみたいと思います

 

・⓪

この記事を書き始めてから昔の自分の記事を読んで思い出したので、上の写真にはないのですが、下写真の鉛筆が僕が持っている鉛筆のなかで一番古い鉛筆です

トンボの古い鉛筆の特徴である硬度表示のアスタリスクに加え、「8900」の後ろにハイフンで当時の1本の値段である「10」が書かれています

この値段の表示もトンボの古い鉛筆に共通する特徴の一つです

 

この鉛筆については以前書いたのでよかったら読んでください

tenb-pencil.hatenablog.com

 

・①の鉛筆

(⓪に気づく前に書いたので重複する部分アリ)

現在とは異なり、硬度表示の左右がアスタリスクで囲まれています

これは昔のトンボ鉛筆の特徴で、かつて販売されていたトンボ鉛筆の8800番も同じようなデザインが施されています

 

さて、この後の数世代にも書かれているものの、現在はない刻印 "MADE BY H.O.P"

H.O.P の意味は、Harunosuke Ogawa Pencil の略で、かつてトンボ鉛筆が「小川春之助商店」を名乗っていた名残です

 

次に Micro Crystallite の文字

日本語の意味は「微結晶」ですが、これは先ほど登場した8800番が関係しているのだと思います

 

というのも、8900番が発売された当時は製図・写真修正用高級鉛筆として販売されていて、それ以前では8800番がそのポジションにいました

なので、従来の8800番に比べ結晶が細かいということで、鉛筆自体に微結晶と書いたのだと思います

8800番に写真のとおり英語で事務用品と書いてあることも、8800番と8900番で用途分けをしていたことが伺えます

 

裏側の白文字についても、日本語訳すると「製図と修整用」なので、同じような感じです

 

・②の鉛筆

硬度表示の字体がセリフ体からサンセリフ体に変わり、アスタリスクもなくなりました

それ以外は同じです

 

・③の鉛筆

②の約10年後に製造されたものですが、実はほとんど差がありません

 

違いとしては、微妙にMADE BY H.O.P.の若干文字が大きくなってます

正直、変わった点として扱おうか迷ったんですが、同じ硬度なのに変わってるので変わった扱いにしときました

 

・④の鉛筆

この鉛筆は1995年製ですが、ついにH.O.Pの表記が消えました

(いつ消えたかは不明)

ちなみに、1995年には会社自体のロゴが鉛筆に書かれているロゴから全部大文字でトンボの絵がなくしたロゴに変わっています

 

H.O.Pの表記が消えた代わり創業1913年と書かれるようになりました

また、下向きトンボの位置がTonbowの右から左に変わって、ジスマーク〄が裏から表に移っています(ちなみに鉛筆のジスマークはこの3年後に廃止)

裏面の白文字の文言も変わり、一般筆記用となっています

このころには8800番も廃盤になってますから、それも関係があるかもしれません

 

・⑤の鉛筆

写真ではわかりづらいですが、軸の色がかなり薄くなり黄緑となりました

従前では濃さの違いはあったものの、一応深緑に近いオリーブグリーンの体裁を保っていましたが、ついにただの黄緑になりました

 

あと軸自体にもバーコードが書かれるようになりました

 

・⑥の鉛筆

長年使われてきた、独特の字体のTombowと下向きトンボが、会社自体のロゴ変更に伴いゴシック体のTombowと上向きトンボに変わりました

この頃は8900番本来のアイデンティティを失っているような気がします

 

・⑦の鉛筆(現在)

かつてのオリーブグリーンの軸に戻りました

やっぱり、8900番はオリーブグリーンの軸ですね

 

 

というわけで、今回は8900番のマイナーチェンジについて書いてみました

発売初期の8900番はロゴが全部大文字だったようなので、まだまだ種類があると思います(というより絶対ある)

黄色い箱についても細かい点がいくつか変わっているのですが、長くなってきたのでまたの機会にしたいと思います

 

ちなみに、現行品は上向きトンボの8900番ですが、ひっそりと営業している個人経営の文具店とかで探すと、今でも普通に下向きトンボ&H.O.Pの8900番が売られてたりします

よかったら探してみてください

 

おまけ:トンボの鉛筆の製造年の特定方法

トンボの鉛筆の製造年はロット番号がアルファベットから始まるものは下4桁での上2桁で特定することができます

平成より前は昭和の2桁、平成以後は西暦の下2桁になっています

これはMONOなどの他の現行の鉛筆や、MONO30のような廃盤鉛筆についても適用することができます

 

古い数字だけのロット番号についても、多分下4桁の上2桁で特定できると思うのですが今のところよく分かりません

 

ただ、これは会社に問い合わせた訳では無いので間違ってるかもしれません

ご参考までに。